タグ:鉄道写真 ( 5 ) タグの人気記事

舌の上で滑る

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関西人(大阪人)が「あんた」「あんた」と言うのを、他府県の人が聞くと気に障るというのをちょっと前に何かのテレビ番組でやっていた。







が、それは違うとすぐに思った。関西人でも、「あんた」と呼ばれることには相当の抵抗があるのだ。それが証拠に、関西では昔から下記のような文献が残っている。








” あんた わたしのこと あんた あんた いうけど



わたし あんたのこと あんた あんた いわへんねんから



あんたも わたしのこと あんた あんた いわんとって



なぁ あんた ”








娘の前で、遠い昔に記憶した文章をツラツラと読み上げる。







「パパは、おねえかぁ」







予想しなかったかえしに、僕はひっくり返った。

























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by saibara31 | 2016-09-25 21:21 | あなた天使ちゃん | Comments(0)

やった体にする

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「今日のぶんの計算カード、やったていにしといてよ」







夕食のあと、娘と囲碁を打った。白石が2手で死に、黒を殺すのに3手必要の攻め合いの場面。次の一手を考えている僕の長考中に、碁盤の向こう娘が退屈そうにいう。







リングのついた英単語帳みたいなのに、表側に計算式が、裏側に答えが書いてあるカードを、何分何秒で出来たのかを記入しなければならない宿題だ。それに加えて「本読み」も宿題としてあって、”ゆとり世代”が遠い昔の話になりつつあるのがわかる。







「どうせ、こたえ暗記してるんやろ?」







白石を音が立たないようにそっと置いた。







カードの裏側に書かれた答えを丸暗記していて、計算式を見ながら覚えた数字を順番に言うという新ルール。そこで記入しなければならない”時間”なんて、何の意味も持たないのを僕は知っているから「やった体にしょうか?」と娘に提案している。







「そんなところに置いても、何の意味もないで」







娘の黒石が、盤上でカチンと音を立てた。石を置くときに小指が若干立っている、独特の指先だ。







「パパに勝てるようになったら、千円あげるわ」







そんな事を偉そうに言っていたのは、半年前の事。その事を、今でも覚えているのだろうか。








「負けました。ありがとうございました。」







僕が石を置く場所をすべて失うまでに、そんなに時間は掛からなかった。
















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by saibara31 | 2016-09-21 20:02 | あなた天使ちゃん | Comments(2)

天を仰ぐと小さな奇跡

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列車の車体が、太陽の光に照らされて輝く様を、鉄道写真では「ギラリ」というらしい。







季節の変わり目をしらせる柔らかな太陽の光を、この日はずっと背中越しに感じていた。







そっと伸びる影もまた柔らかで、空を見上げるとマルーンカラーの電車が走ってきたので、ファインダー越しに追っかける。







「ギラリ」という言葉のイメージとは違った優しい上品な輝きを放った瞬間に、僕はシャッターをきった。







いつものモノクロームで。 夏の終わりを感じる一日だった。
















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by saibara31 | 2016-09-03 22:00 | X100T 鉄道 バス 交通 | Comments(2)

怪しげな荷物にはご用心

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「佐川さんから不在票入ってたけど、何か頼んだ?」








最近、囲碁盤やらエアコンのリモコンやら、フォトブックやらと家へのお届け物が続いていたので、妻がメールで僕に訊いてきた。








「いや、何も頼んでいないけど」









「健康クラブって、不在票に書いてるけど」







「ネットで調べてみたら、”にんにく黒酢”とか売ってる健康食品の通販サイトとかの会社っぽいけど。なんやろ」








「何かに引っ掛かったんちゃうん? 加西市網引の佐川さんやし、網引行った時、何か書いたんちゃうん?」








思い当たる節は無いもない。間違ってネットで何かをクリックしていたなら、メールで知らせてくるはずだ。それもない。だとしたら、健康食品送りつけ商法なのか?








「要りませんって言うて送り返そか?」








「何かもわからんもん、要りませんいうんか? それより、佐川さんいうけど下請けさんで、配達して歩合でもらってるんやから、送り返すなんかあり得へんやろ? 誰宛かもわからへんし、何が入ってるのかもわからんねやろ?」








「だって、不在票に”健康クラブ”しか書いてへんねんもん」







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2日、放ったらかしにして、カレーに入れたウインナーをスプーンで2つに切った時、「健康」というキーワードに僕は引っ掛かった。








「あのさぁこの前、健康診断受けたよな?」








「うん」








小盛りのカレーライスを平らげた妻が脳天気に返事する。








「その、結果とかちゃうん?」








「そんなん佐川さんで来る? なんで網引の佐川さんから来るんよ」








「さぁ? 健康診断の時の資料とか見返してみたら?」








「ひょうご健康クラブって書いてあるー」








人騒がせな妻が、慌てふためいて佐川さんに再配達の依頼の電話をしていた。



















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by saibara31 | 2016-07-13 20:52 | X100T 鉄道 バス 交通 | Comments(0)

七五三の前撮り

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老舗の写真館で、七五三の前撮りというのに行ってきた。七五三参りは11月にあるのだけど、当日の着物の予約をするのを前提に、この時期に写真だけ撮っておきましょうというもの。予約の時間に行くと、着物選びから始まり、着付けメイクと進み、撮影に移るという段取り。撮影時無料の着物と、有料の着物が別に掛けられていた。







「わー可愛い」







眼をキラキラさせて有料着物を物色している妻。







「セイコ・マツダ ブランドなんですよ。おほほ」







写真館の着付けのお姉さんが、お目が高いと言わんばかりの勢いで妻を畳み掛ける。ブランドに弱い妻は二つ返事でウンウン言っている。「セイコマツダってカッコっよく言ってるけど・・・・松田聖子やん。」僕の皮肉は聞こえていないし、横で娘もぽかーんとしてる。







有料着物は、どれも明るく綺羅びやかで華やかなのが特徴で、無料着物はどっちかというと昔ながらのデザインで古風なイメージだった。別室で、着付けをしてもらい髪飾りを決め、メイクをしてお人形さんみたいにぎこちなく照れ笑いをしながら部屋から出てくる。それからスタジオに入って、撮影がはじまった。終始、固まりっぱなしで、慣れたころに終わるみたいなお約束のパターン。撮影後50カットくらいの中から、数点を選んだ。アルバム8ページで、まぁそれはそれはいい値段。目玉が飛び出る。







撮影が終わって、普段着に着替えた娘が部屋から出てくる。ヘアメイクはそのままだったので、写真館を出てから近くの公園に連れ出して、僕のカメラで数枚写真を撮った。カーリーに纏められたロングヘアーと、ピンクの口紅が嬉しかったみたいで、移動中の車の中でバニティーミラーを開けては自分の顔を惚れぼれと観ているのがとても印象的だった。















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by saibara31 | 2016-06-26 21:15 | あなた天使ちゃん | Comments(0)

FUJIFILM X100T で撮った写真ブログ&兵庫及びその周辺まち歩きとドライブ日記。 (2015年3月19日以降のブログの写真から Fujifilm X100Tで撮っています) * このページはリンクフリーです。


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