<   2016年 11月 ( 27 )   > この月の画像一覧

点と点

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ある事を僕が娘に教えても簡単には信じようとしないのは、猜疑心が強いということなのか。







「この前パパが言うてたこと、囲碁の先生も言ってたわ」







点と点が繋がってから、はじめて自分の中で確信に変わるようで、ようやく頭の中の引き出しへ整理されることになるらしい。







「あーーー絶対に手を入れたらあかんーー」








ドンキの3階にある”真実の口”へ手を入れるゼスチャーをするだけで、もう一方の腕を娘が懸命に引っ張ってくれる優しい娘。







「なんでー、大丈夫やん」






「あかん。手抜けなくなるー。パパ、嘘つきやから」







躓いて転けないように、娘の手をとって階段を一段一段ゆっくり降りる。







きっと、世話されているのは僕の方なんだと、今日確信に変わった。

















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by saibara31 | 2016-11-30 21:49 | あなた天使ちゃん | Comments(0)

「王」を習う

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夕食後、娘が冷蔵庫からコーラ味の缶チューハイを一本取り出して、僕の前にカタンと置いてくれた。







こたつに入りながら黙々と、ステンシルの台紙にカッターの刃をあて、型抜きの要領で切り抜くという細かい作業をしている。







娘の話をテレビに向かって返事していると、綺麗に切り抜かれた紙屑が、僕に向かって飛んで来た。







缶チューハイを僕がグビッと飲む。娘は台紙の向こう側に置いた小さな瓶に入ったオロナミンCをグビッとやる。







飲み物は違うが僕らのツマミはいつも、いかピーで共通してるのだ。







「誕生日、何買ってくれるん?」







いよいよ冬が来たなと実感し、僕は丁寧に切り抜かれた2枚の台紙を見て目を細めた。























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by saibara31 | 2016-11-29 20:11 | あなた天使ちゃん | Comments(0)

孤独と闘う

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今週、娘の通う小学校でマラソン大会が開かれるらしい。発走時刻や、コース形態、距離などが事細かく書かれたプログラムのプリントをもらって帰ってきていた。親の観戦もOKなのだそうだ。へぇー。







「で、どんな歌うたうの?」







走りながら頭の中で歌をうたえば早く走れるよというのを、法華口駅の駅長さん直々に伝授されたので、娘は練習の時から実践しているらしい。頭の中で歌っている曲を、お風呂に入りながら大きな声でうたってもらった。








一歩ずつぴょんぴょん跳ねるような、とても、のんびりした歌だった。








「この前の練習の時、クラスの女子で2位やってんで」








「その歌でか?」







近所の友だちは、夜に親と一緒にマラソンの練習をしているのを僕は知っている。







”転けないように、ゆっくり周ってくればいいからな。ゆっくりやで。”







娘と囲碁を打ちながら、引退する馬に跨る騎手へ贈る言葉のようなアドバイスをする。







「ゆっくり走ったら、何回も歌わなあかんやん」







マラソンの事よりも、守る碁を打とうとする娘の姿勢の方が、僕にはすごく気になった。



















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by saibara31 | 2016-11-28 22:25 | あなた天使ちゃん | Comments(0)

魔女と秘薬

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「コレ買って」







本屋さんへ行こう行こうとしつこく娘に誘われたので、ホイホイと大型書店へと足を運んだ。いつものように僕は、カメラ雑誌のコーナーで物色という名の立ち読みをしていると、タウンページほどの分厚さの本を持った娘が横に立っている。本の間には付録がハンバーガーの具のように挟んであって、ビニール紐ではみ出ないよう十字に閉じられていた。







--- ちゃお 12月号







愛だの恋だのがテーマになった少女漫画に、ステンシルという娘心をくすぐるものが付録で付いている。夕食後にお風呂入ってから開封するならという条件付きで、すんなりと購入した。







「私も、カバンが付録になった本を、買って欲しいわ」






娘に甘い僕に、妻が横から嫌味を言ってくる。







「じゃぁさぁ、サンタクロースさんにお願いしとこうか」







「付録をか」







どこかに小さな穴が開いているのか、時折頭の上に雨粒がぽたりと落ちてくる傘に妻を入れて、僕は横でずぶ濡れになりながら駐車場にとめた車のドアロックを解除した。      























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by saibara31 | 2016-11-27 22:16 | あなた天使ちゃん | Comments(0)

尉と姥

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片側一車線が両方向ある県道を渡るために立っていた。







渡った向こう側にある駐車場にいくために。







ちょうどお昼12時を30分ほど過ぎた時間で、比較的交通量が多く僕は車が途切れるのをキョロキョロしながら待っていた。







東側100メートルほど先に信号があるが、点滅信号らしく変わる気配は感じられない。ずっと青のままなので、微妙な間隔を置いて走る車は途切れる気配もみせない。






---あの車が行ったら渡ろうか 







そう目測を付けた時に右側からノロノロやって来たバスが、いきなり僕の前で停まる。そして、うしろの乗降口のドアが開いた。







僕の立っている場所は、バス停では無いのだ。近くにバス停があるわけでもなかった。無になって、その場に立ちすくむのが精一杯だった。







もしかしたらあのまま、そのバスに乗って行き先も知らない遠くへ行けばよかったのだろうか。なんだかずっとモヤモヤしている。














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by saibara31 | 2016-11-26 21:05 | あなた天使ちゃん | Comments(0)

網引駅 AM

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時間が許すなら、ゆっくりと旅がしたい。







必要最小限の荷物だけを持ち、首からカメラをぶら下げて。行き先なんてどこだっていい。







モコモコの帽子を耳まで深く被って。







まずは、デフォルトのPROVIA/ スタンダードで一枚撮ったあと、カスタム登録の3番に入れているモノクロームを引っ張りだす。







今まで僕はずっとモコモコの帽子だと思っていたら、ひょんな事からネックウォーマーになることも発見して少し得した気分になったぞみたいな、そんな旅がしたい。

















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by saibara31 | 2016-11-24 22:51 | 北条鉄道 沿線散歩 | Comments(0)

ウワノソラ

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「はぁ」







最近、溜め息みたいな返事をする娘。なにか集中している時に、こちらが話し掛けたのならわかる。だけどそうではない。普通の会話している時の返事が「はぁ」なのだ。







「なんやねんそれ。ハイやろ」







反抗期が確変中なのかどうか知らないが、娘が成長してる過程であることに違いない。小さなことでゴチャゴチャ言って口煩いオヤジやなと思われるのも癪なので、あまり強くは言わず、少し引いて俯瞰で見守ることにした。親以外のところでは小さな声でも、ちゃんと「ハイ」って言っているだろうし。







「パパの仕事の靴さぁ、ペロンってなってるでー」







玄関先で靴を並べていた妻が、なにやら吠えている。







「だから前から靴を、買ってくれって言ってるねんで」







いかピーを一つ口の中へポンと放り込んで、妻に届く声で言った。








「はぁ」







娘の「はぁ」の犯人を見つけて、僕は残りのいかピーを口いっぱいに流し込んだ。

















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by saibara31 | 2016-11-23 19:32 | 北条鉄道 沿線散歩 | Comments(3)

銀河鉄道で旅しよう

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北条鉄道のフラワ2号。「未来」という格好いい名前が付けられたムラサキイロの車体なのだが、鉄道写真を撮る方々にはどうも評判が良くないらしい。







僕は”銀河鉄道”のように見えて、好きなんだけどなぁ。















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by saibara31 | 2016-11-22 19:46 | 北条鉄道 沿線散歩 | Comments(0)
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夜になると僕の住むまちに霧が立ち込めていたから、翌日は早起きして北条鉄道の網引駅に向かうことを決めた。落葉が始まったイチョウの木には、霧のフィルターがきっとよく似合うはず。







朝、目を覚ますと、窓の向こうは深い霧が漂っていた。年に2度くらいしか使わないリアフォグをオンにして視界の悪い暗闇に向けて車を走らせた。加西市に入るころには、さらに霧が濃くなっていくのをワクワクする気持ちになってふわっと現れた細い道へとハンドルを切った。始発列車の到着する20分ほど前にノロノロと網引駅に到着すると、闇の中で三脚に一眼レフをのせた先客がすでに2人いらっしゃる。







朝の6時前から霧が薄くなる9時過ぎまでの3時間、イチョウの木が発するオーラに向き合った。








その間も、この小さな駅にたくさんのひとが通りすぎてゆく。







みんなに愛されている木で、誰もがカメラを向けていた。



















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by saibara31 | 2016-11-21 21:07 | 北条鉄道 沿線散歩 | Comments(0)
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週の頭に発表される週間天気予報ですでに、土曜日は雨だと伝えられていた。







それが前日になっても雨予報は変更されず、前線通過に伴い大荒れの一日になるでしょうとか他人事のように言っている。








こっちは娘の七五三のために、半年も前から衣装と着付けにヘアメイクなどの予約をしているのだ。当日が雨だからと言って変更ができない身。







ならばポジティブに、雨を前提とした七五三の計画をしてみることにした。写真映りで影ができないように、カラフルなビニール傘は必須なのだそうだ。大きめのバスタオル、可愛い草履をはいた足元を守るためのビニールと長靴も念のために用意して来るべき敵に備える。







あっちに向いていた娘特製てるてる坊主の向きをなおしたのが良かったのか、雨雲の一団はぎりぎり朝9時の段階で僕らの住むまちを通り過ぎてくれて雨は辛うじてもっているという空模様だった。








分厚い雲はそのままで、9時40分から着付けが始まり、僕らが神社へ向かったのが10時半ころ。







日差しこそなかったが、雨粒が落ちてなかったのは数倍大きい。石畳が濡れた神社のほうが、風情があっていいという特典つきと考えればいいか。







「おなかへったー」







こう言う時の対応は、ベビーカステラ的な一口で食べられるものがいい。それからペットボトルに長ストローは忘れずに。





















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by saibara31 | 2016-11-20 19:59 | あなた天使ちゃん | Comments(0)

FUJIFILM X100T で撮った写真ブログ&兵庫及びその周辺まち歩きと、デミオ15MBで行くドライブ日記。 (2015年3月19日以降のブログの写真から Fujifilm X100Tで撮っています。2017年4月2日以降のクルマは マツダ 15MBデミオ ”DJLFS”です。) * このページはリンクフリーです。


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