ニアミス
2015年 09月 25日
( 2015年 9月 26日 山陽電鉄 別府駅前 )
いつだったか、ちょっと前の事。仕事の都合で、同じ曜日の同じくらいの時間に、同じ神戸のコンビニエンスストアに立ち寄って同じものを買う。これを3週も繰り返すと、もう勝手に常連さんになるというわけ。そうするとスマートでパキパキ働く店員のお姉さんが、やんわりワタシに世間話をしてれるようになった。世間話と言っても、「今日も仕事ですか?」とか、「今日も暑いですね」といった挨拶程度の簡単なやり取りだけれど。特別ワタシだけにしているのかと思っていたのだが、結構誰にでも気軽に喋っているみたい。一度、ワタシの前の外国のお客さんに流暢な英語で冗談を言い合って笑っているのを見た時は、勝手に帰国子女なんだと信じ感心した。よく見ると育ちの良さそうな顔をしてる。
4回目以降、その店に通うようになったのは、たぶんその店員さん目当てになっていたのかもしれない。隣のレジから「こちらのレジどうぞ~」なんて言われても、ワタシの後ろに並んでいる人にその権利を譲った。
「今さっきレジを済ませたお客さん、ラグビーの日本代表の人ですよ」
二言三言会話をして買い物を済ませたお客さんが、ラグビーの日本代表の方だというのをお姉さんから訊いた。遠くなる大きな背中を観てワタシは言った。
「へぇー」
なんという薄いリアクションだったろうか。ラグビーというスポーツの関心に比例する曖昧な返事をしてしまった。今ならたぶん 「うぉーーうっそーーー」とか 「えぇぇええ~、すごーーーい」ってくらいの返事ができていたと思う。選手のお名前もお聞きする事無く(その頃に訊いてても、確実に右から左だったと思うが)、仕事の関係でそのコンビニエンスストアにも寄ることが無くなった今、ラグビーワールドカップで盛り上がっているテレビを見て、懐かしく思い出したエピソード。
ワタシには、ラグビー日本代表を応援する資格が無いことだけは確かなようだ。